新型出生前診断はいつ頃受けるべき?具体的なタイミングを考えよう!
近年、受検者が増加している新型出生前診断ですが、具体的にいつ頃受けるべきか知っていますか?できるだけ早く受けて不安を解消したいと思いますが、早すぎると新型出生前診断は受けられません。この記事では、新型出生前診断を検討している方のために、受けるべきタイミング、受けられる施設、受ける際の注意点について解説していきます。
新型出生前診断はいつ頃受けるべき?
新型出生前診断を受けるのは、妊娠10週以降がよいとされている検査です。理由は、新型出生前診断の仕組みにあります。新型出生前診断は、母親の血液を採取して行うのが特徴です。血液中に含まれる「cell-freeDNA」という胎児のDNAを解析することで診断しています。検査に充分な量の「cell-freeDNA」が母体に循環するのが、妊娠10週以降と報告されており、このことから、妊娠10週以降の検査が推奨されているのです。
では、いつまでに受けるとよいのでしょうか?10週以降であれば、いつでも受けられます。ただし、新型出生前診断は胎児のDNAの異常を確定できる検査ではありません。もし、新型出生前診断で異常が見つかった場合、確定診断のため羊水検査などを検討することになります。羊水検査が実施できるのが妊娠15週以降ですので、それまでに新型出生前診断を受けるのがよいでしょう。新型出生前診断は早すぎず、遅すぎず、実施するのがポイントになります。
新型出生前診断はどこで受けられる?
新型出生前診断は、すべての産科で実施している検査ではありません。新型出生前診断を実施している施設へ行く必要があります。実施している施設には、日本医学会が認定した認定施設とそれ以外の非認定施設があるのです。認定施設は、厳しい条件をクリアして認定された施設のため、質の高いカウンセリングが受けられます。
しかし、誰でも認定施設で新型出生前診断が受けられるわけではありません。高齢出産など、検査対象となる条件が設けられています。また、カウンセリングをしっかりと行っても、胎児の染色体数的異常に対する不安が解消されない場合も検査対象となるのです。認定施設で検査対象となる疾患は、21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトー症候群)のみ。これら3疾患以外については、現時点で新型出生前診断をつかって検査する妥当性が充分に確立されていないためです。
一方、非認定施設では、認定施設のような対象妊婦の条件を設けていない施設が多く、検査項目は21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーを含む全ての染色体を対象にしている施設もあります。ただし、非認定施設は、日本医学会からのお墨付きを得ていない施設なので、施設によって質がバラバラです。非認定施設を利用する場合は、きちんとしたカウンセリングが受けられるか、検査結果が陽性だった場合、相談に乗ってもらえるかなど、事前にしっかり調べることをおすすめします。
新型出生前診断を受ける際の注意点
新型出生前診断は、母親の血液を採取するだけで簡単に検査ができます。その反面、染色体の異常を確定診断できる検査ではありません。とくに、高齢妊婦に比べ若年妊婦では陽性的中率が低くなる傾向があります。そのため、検査結果が陽性であっても、確定診断するためには羊水検査や絨毛検査が必要です。新型出生前診断だけでは、染色体異常を確定できない点に注意しましょう。検査前と検査結果が出た後に、丁寧にカウンセリングしてくれる施設を選ぶと安心です。
まとめ
新型出生前診断を受けるべきタイミング、受けられる施設、受ける際の注意点について解説しました。新型出生前診断は、妊娠10週以降から受けられる検査です。血液を採取するだけで検査でき、体への負担が少ないのが特徴ですが、確定診断ができない点に注意しましょう。検査を受けられる施設には、認定施設と非認定施設があります。それぞれの特徴を比較して自分にあった施設を選んでください。