新型出生前診断とクアトロテストの違いについて
近年の日本では、女性のキャリアアップや晩婚化が進んでいることから35歳以上で妊娠する人が増加しています。高齢出産のリスクの一つとして胎児の先天性異常の割合が増加することが挙げられているため、今新型出生前診断が注目されています。新型出生前診断とはどのようなものか、また出生前診断の検査方法のひとつであるクワトロテストとどのような違いがあるのでしょうか。
新型出生前診断とはどのような検査か
2019年から導入された新型出生前診断では、妊婦の血液に含まれる胎児のDNAから染色体異常があるかを調べ、ダウン症候群などの3つの症候群についての状況を調べます。従来の出生前診断のデメリットとして、比較的精度が高い羊水・絨毛検査には流産のリスクがともなっていました。
また、検査を受けてから結果が出るまでに時間がかかるので、不安を抱え精神的に不安定になる妊婦さんもいました。しかも、陰性なのに障害があったというケースが報告されているなど、精度も低いことが指摘されていました。新型出生前診断は妊婦の血液を調べるだけで胎児の染色体の異常を調べることができるようになったため、流産のリスクもありません。
精度も99%と飛躍的に上がっているため、新型出生前診断を受ける人は増加傾向にあります。新型出生前診断を受け、陽性が確定した9割が中絶の道を選ぶそうです。命の選別ともいわれ現在でもさまざまな議論が進められており、妊婦が適切なサポートを受けることができるよう検査をする条件が定められています。
クアトロテストとはどのようなもの?
クアトロテストは出生前診断の検査方法の一つです。そもそも従来の出生前診断は非確定検査と確定検査の2種類に分類されていますが、クワトロテストはダウン症症候群、エドワード症候群、開放性二分脊椎・無脳症の3種類の先天性疾患が起きる確率を予測するもので、いわゆるスクリーニング検査です。
しかし胎児の先天異常の検査結果を確定できないので絨毛検査や羊水検査などを受け詳しく検査する必要があります。クワトロテストでは、妊婦の血液の中に含まれるアルファフェトプロテイン・ヒト絨毛ゴナドトロピン・エストリオール・インヒビンAの4種類のたんぱく質を測定します。
神経管奇形の家族歴やダウン症児出生あるいは妊娠の既往歴があるか、糖尿病を罹患しているか、抗てんかん剤を服用しているかなどを考慮したうえ、赤ちゃんが3種類の疾患をどのくらいの確率で持っているかを予測するのです。クアトロテストで陽性の判定がでたら、妊婦さんやご家族の要望にしたがって、確定検査へ進みます。
東京で新型出生前診断が受けられるクリニックの特徴
最近、出生前診断という言葉をよく耳にしますが、東京にある産院でも新型出生前診断をできます。検査する産院やクリニックによって特色があり、患者実績が豊富で検査精度が高い場所や夫婦同伴・子連れでの受診ができる場所があります。
さらに、基本的に新型出生前診断は35歳以上の高齢出産しか案内されないとされていますが、35歳未満でも受診できる場所などもあるのです。とくに東京で人気が高い新型出生前診断をできるクリニックでは、提携クリニックも含めて全国に38院のネットワークを展開しているため、地方の妊婦さんでも安心です。
また、検査結果が陽性の場合は国内どこの病院でも羊水検査の費用を全額負担してくれるというのも嬉しいポイントのひとつといえます。他にも10週目という早い段階から検査できるクリニックや、土日祝も診療を行っているところは平日の仕事でなかなか検査を受ける時間がつくれない方でも受けることができます。
新型出生前診断もクワトロテストも採血で行われる出生前診断のひとつです。どちらも胎児の先天性異常を持っているかを知ることができる検査ですが、クワトロテストはスクリーニング検査のため、確定診断ではないという違いがあります。通常高齢出産の方にしか案内されない出生前診断ですが、東京には35歳未満でも受けることができるクリニックもあるので、出生前診断を受けたいと感じたら調べてみることをおすすめします。