妊娠の安定期っていつから?気をつけたい過ごし方と注意点とは
妊娠期間中、一つのターニングポイントとなるのが安定期です。安定期になると流産のリスクが低くなり、体調も比較的安定するといわれています。では、いつからいつまでを安定期と呼ぶのでしょうか。また、安定期にはどのようなことに気をつけ、日々を過ごせばよいのでしょうか。本記事では、それらの疑問を抱えている方に向けて解説していきます。
もくじ
妊娠安定期はいつからいつまでなのか
一般的に、妊娠4カ月目(妊娠16週目~)から妊娠7カ月目(~妊娠32週目)ごろまでが「妊娠安定期」と呼ばれています。これは、流産のリスクが最も高いのが妊娠3カ月目(~妊娠15週目)ごろまでで、その後、徐々に胎盤が出来上がって流産のリスクが低下し、つわりが落ち着いて、過ごしやすくなるからです。
妊娠8カ月(妊娠32週目~)に入ると、大きくなった子宮に胃や心臓が圧迫され、動悸(どうき)や息切れ、貧血などの症状が現れやすくなることから、妊娠7ケ月が安定期の終わりとみなされています。ただし「安定期」は医学用語ではなく、明確に定義づけされているわけではありません。また、妊婦の体調には個人差があります。あくまでも目安と捉え、医師の診断や妊婦検診の結果、自身の体調の感じ方を参考にする方がよいでしょう。
妊娠安定期の過ごし方
妊娠安定期は、妊婦の体調が安定し、徐々に普段の生活に戻せる時期ではありますが、流産や早産をする可能性もゼロではありません。体調に気をつけながら、その後の出産に向けた備えをすることが大切です。
■こまめに運動をする
妊娠安定期には、こまめな運動をすることが大切です。こまめに運動をすることで、出産に向けた体力づくりや、病気のリスク軽減などが可能になります。おすすめは、ウォーキングやマタニティヨガ、マタニティスイミングなどの軽めの有酸素運動とストレッチです。
激しい動きや、負荷の高い運動は切迫早産のリスクを高めることになります。妊娠の経過に問題があったり、体調がすぐれなかったりする場合は、無理をせず、体を大切にして休むことも大切です。不安な点があれば、医師に相談し、指示をあおぐようにしましょう
■職場や家族と相談して、仕事や家事の負担を軽くする
安定期とはいえ、力仕事やお腹に負担のかかる作業、残業などの体への負荷がかかる作業は、自身の体にも、赤ちゃんにもよくありません。会社や家族と相談しながら、仕事や家事の負担を軽減する方法を模索することが大切です。会社では、上司と相談しながら業務内容や業務量の見直しを行ったり、出勤時間を短縮したりすることが可能かを確認したりするとよいでしょう。人事部や総務部に話しをして、妊娠・出産に関わる会社の福利・厚生制度を確認しておくことも大切です。
また、家族とは家事の分担を相談して見直したり、体調が悪いときに、両親や親戚にほかの子どもの面倒をみてもらえるように、話したりしておくなどの対応も必要になってくるでしょう。
■赤ちゃんを迎える準備をする
妊娠安定期は落ち着いて、妊娠や出産に関わる情報収集や準備をしやすい時期でもあります。この時期のうちに、出産する病院やクリニックの見学・情報収集、ベビー用品の準備、妊娠期間中の過ごし方や出産の進め方、赤ちゃんとの接し方の学習、妊娠や出産に関わる国や自治体の補助金制度の情報収集などを進めておきましょう。
妊娠安定期に気をつけたいこと
■赤ちゃんに負担になるような動きや姿勢を取らない
妊娠安定期になると子宮が大きくなり、お腹もだいぶ膨らんできます。妊娠後のどの時期にも共通していえることですが、この時期からはより一層、お腹の中の赤ちゃんの負担になるような動きや姿勢を取らないように、気を付けなければなりません。仰向けになる、バランスのとりづらい姿勢を取る、お腹を曲げる・ひねる、走る・跳びはねるなど動きは避けるようにしましょう。
■食生活に今まで以上に気を付ける
妊娠安定期に入ったら、これまで以上に食生活に気をつける必要があります。とくに、塩分や糖分の過剰摂取は、妊婦特有の糖尿病や高血圧症につながる恐れがあるので、注意しなければなりません。自分が摂取する栄養は、赤ちゃんの細胞や血液、骨などの生成に直結しているのだと考え、タンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維、鉄分など栄養バランスのとれた食事をとるように心がけましょう。
妊娠安定期は体調が比較的安定する時期ではありますが、赤ちゃんの健全な発育を促すためにやるべきことや、守るべき注意点があります。安全な出産を迎えるためにもなります。この記事で紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。