妊娠高血圧症候群って何?その症状やリスク、予防方法をご紹介!
はじめて妊娠をすると、出産までの10か月をどのように過ごすのか不安に感じる方も多いでしょう。また、特殊な体の状態になる分、特有の病気やトラブルが発生する可能性もあります。とくに20人に1人がかかるとされている妊娠高血圧症候群は、気を付かなければならない病気です。今回は、妊娠高血圧症候群の症状やリスク、予防法を紹介します。
妊娠高血圧症候群とは
妊娠すると、ホルモンバランスが崩れたり、体に負担がかかったりすることで特定の病気にかかるリスクがあります。通常の体とは異なる状態になる分、リスクも増えるのです。しかし、妊娠中は簡単に薬を飲むことができません。そのため、定期的に病院行き、体重や血圧の測定、血液検査、超音波検査などから病気の早期発見が行われているのです。
そして、妊娠中にかかりやすい病気に妊娠高血圧症候群があります。従来は「妊娠中毒症」と呼ばれるケースが一般的だったため、妊娠中毒症という言葉は聞いたことがある方も、多いのではないでしょうか。20人に1人がかかるとされているため、決して他人事ではない病気だといえるでしょう。これまでは通常範囲内の血圧だったのに対し、妊娠がきっかけとなり、高血圧になる症状を指します。
妊娠高血圧症候群の症状
妊娠高血圧症候群になると、母子の健康状態に置く影響が生じてしまうため、危険な病気です。発症率も高いため、症状を確認して疑いがあれば、病院で検査してもらうようにしましょう。また、一般的には出産が近くなるタイミングで発症するケースが多いですが、初期にもかかる可能性があります。初期にかかると重症化しやすいため、とくに注意しましょう。
主な症状としては高血圧、尿の中に含まれるたんぱく質量が規定値よりも多いというのが挙げられます。自覚症状としては、頭痛や耳鳴り、ほてり、手足のしびれなどがあります。頭痛や耳鳴りといった症状は、普段も感じている方が多く、病気になっているとは感じないでしょう。しかし、妊娠高血圧症候群にかかるとさまざまな危険があるため、少しでも体調に異変を感じたら、かかりつけの医師に相談するのがおすすめです。
妊娠高血圧症候群のリスク
重症化すると脳出血や意識障害、発作、腎臓障害、肝臓障害などを引き起こす可能性があります。さらに、高血圧の状態になったまま血圧を調整できなくなったり、赤ちゃんの成長が遅れたりするケースもあります。
そして、最悪の場合、胎児に栄養と酸素が供給できなくなり、子宮内で赤ちゃんが死亡してしまうリスクがあるのです。一般的に高血圧というと、異常値でないかぎり、薬を飲んで調整している方も多いでしょう。しかし、妊娠中の高血圧による妊娠高血圧症候群は、お母さんと赤ちゃんの両方にとって、非常に危険な状態であることを認識しておきましょう。
妊娠高血圧症候群の予防方法
妊娠高血圧症候群にかからないための予防方法としては、体調管理に気を付けるというものが挙げられます。普段の生活習慣は身についてしまっているため、簡単に変えるのがむずかしいかもしれませんが、まずは食事管理を行い、塩分を控えるのがおすすめです。
また、体重が増えすぎると発症するリスクが高くなるため、毎日体重を測り、急に体重が増えないように調整しましょう。なお、定期的に健診を受けるのも予防の一つです。自覚症状がほとんどない分、健診で発覚するケースが多いのです。医師に指示されるタイミングで受診し、早期発見に努めましょう。
妊娠高血圧症候群とは、妊娠中にかかる可能性のある病気の一つで、高血圧や尿に含まれるたんぱく質量が規定値を超えるのが、主な症状です。深刻化すると母子の健康状態に危険が生じるため、かからないよう気を付けることが重要です。たとえば、日々摂取する塩分量に気を付ける、定期的に病院を受診するなどが主な予防策として挙げられます。病気の早期発見に努め、健康状態を維持しながら出産に臨むのが大切です。