新型出生前診断を受ける必要性は?リスクはないの?
東京で新型出生前診断を受けることができるところも増えてきました。これは、まだ胎児の段階で病気を持っているかどうかなどを調べることができることがポイントになります。ただ、いざ調べようと考えてもなかなか勇気がいることかもしれません。
そこで、新型出生前診断の必要性、そしてリスクはあるのかを事前に確認しておきましょう。
もくじ
いろいろな検査があり適切な時期があります
出生前診断は妊娠中胎児の染色体に異常の有無を検査することです。例えば血液検査や羊水穿刺・超音波検査などにより、胎児が病気ではないか、奇形ではないかを診断します。目的としては産まれる前の時期に胎児の状態を検査したり観察することができ、生まれた後の赤ちゃんの治療準備をすることが可能です。
新型出生前診断は血液検査で行い、妊婦の血液中にある遺伝子情報を分析したり、染色体の異常や遺伝性の病気などを調べることができます。妊娠すると血液には母体はもちろん胎児由来のDNAが混ざるようになり、DNAの断片割合を調べることが可能です。羊水検査や母体血清マーカーテストなどの出生前診断と比較すると、リスクが低く高い精度を発揮することができます。
日本国内で利用できる病院は限られていますが、東京にはいくつか利用することができる病院があるので便利です。染色体の濃度を調査することで、ダウン症などの可能性があることを高い確率で把握することができます。対象は35歳以上で妊娠10週から検査することが可能です。結果は約2週間で、検査で陽性となると羊水検査で染色体異常があるかどうか確認することを選択できます。
東京の病院で出生前診断を受ける前に知っておきたいこと
東京にお住まいの妊婦さんの中にも診断を受ける病院を探しているという方や、検査について不安を感じているという方もいらっしゃるでしょう。検査を行う前に出生前診断についての正しい知識を持つことで、漠然とした不安を取り除き出産に前向きな気持ちで臨めるのではないでしょうか。
出生前診断の前に行って欲しいのが遺伝カウンセリングです。ここでは出生前検査に関する説明と、ご夫婦の思いや不安などを含めた相談を行います。専門の医師や遺伝カウンセラーが胎児が疾患を持っている可能性・検査を行う意義・検査法の診断能力の限界・母体、胎児に対する危険性・合併症・検査結果判明後の対応などについてを説明します。
このカウンセリングはご夫婦揃っての参加が求められるので、もし異常が見つかった場合のことも含めてパートナーとの意思の疎通を図り、お互いの考えを整理する助けとなります。検査を受けるか受けないか、もしもの場合のことなど、受け入れる気持ちを持つことが大切です。
必要性について事前に理解しておこう
新型出生前診断の必要性に関してですが、これは診断の目的をよく理解することでわかってくるでしょう。かつては胎児が生まれてくるまで、病気を持っているかどうかは判断することが難しかった時代がありました。ですが、医学の発達にともない、少しずつ胎児に異常がある場合は胎児の段階でわかるようになってきたわけです。
さらにそれが進化して、最近は新型出生前診断という形で初期のころから胎児の病気などを見つけることができるようになっています。もし、これを利用することの必要性があるとすれば、心にゆとりができることでしょう。
特に、高齢出産の人が増えていますが、35歳を超えた高齢出産の場合には病気にかかっている可能性やダウン症になっている可能性が若干高くなる傾向があります。そうすると、生まれてくるまで不安で仕方がありません。
ですが、新型の出生前診断を受けることにより、ほぼ100パーセント正しい結果を出すことができるようになっています。そうすると、安心して過ごすことができるでしょう。仮に病気だった場合も、事前の準備など、今後の計画も立てやすくなるに違いありません。
高齢で初産の女性の希望者が多い
出生前診断をおこないたいと言う妊婦さんはとても多いのですが、特にどのような人に多いのかと言えば、初産であったり高齢出産の場合です。今は晩婚化が進んでいますし35歳を過ぎて初めて妊娠する女性がとても多くなりました。高齢の分類にされますし、高齢で初産の場合は赤ちゃんになんらかの異常が見つかることが多いと言われています。
だからこそ、体に異常がなく元気な赤ちゃんであるかどうかを事前に知っておきたいのは当然ではないでしょうか。決して若いわけではなく、できれば健康な状態でお腹の中の赤ちゃんには生まれて欲しいという気持ちが強くなるのかもしれません。
たくさんの子宝に恵まれるとは言い切れず、家族の負担のことを考えると何か異常があるようであれば出産することが難しいと考えるのは仕方がないでしょう。
今では多くの人が不妊症で悩んでいると言われていますし、不妊症治療をおこなっている夫婦がとても多いです。ようやく妊娠したとは言え、もしも障害を持っている赤ちゃんだったらと不安になるでしょうから、検査する人が多いのも納得できます。
問題点にはどのようなものがあるのか
新型出生前診断の問題点について見ていくと、まず母体や胎児に若干負担がかかることがあります。ただ、副作用が出やすいかといえばかなり副作用は出にくい傾向があるでしょう。
かつての出生前診断は母体や胎児に対して負担がかかりましたが、最近はそこまで大きな負担がかからないとされています。ただそうであっても、わずかなトラブルなどが発生する可能性があるかもしれません。その点をよく理解した上で利用してみるのがよいでしょう。
母体に対する影響は明確ではない部分もある
すべての妊婦に出生前診断が義務付けられているわけではなく、希望者のみおこなうのが基本になります。
そのため、もし胎児に対して何らかの影響があるのではないかと心配する人は、初めから受けなければ良いだけです。この点を承知した上で、実際にどの程度影響があるかを客観的に見ていきます。
まず歴史的に見ると、これまでにおこなわれてきた出生前診断はトリプルマーカーテストや羊水検査などです。このやり方は、妊娠14週から18週の妊婦に対して採血をして血液の成分を調べる検査のことを意味しています。
血液を調べれば病気などがわかると言われていますが、これは妊婦さんの病気だけでなく胎児の病気もわかると言う利点があるわけです。
ただし、この検査は羊水検査と比較する場合に正確性が劣る点においてあまり利用されていませんでした。やはり、検査をする以上は十分な正確性が欲しいと考える人が多いわけです。
これに対して羊水検査は、妊娠15週目から18週目あたりにおこなわれる検査で、羊水を取り出し細胞の染色体を検査する仕組みになります。どの程度影響があるかと言えば、胎児に対して200分の1か300分の1位の確率で流産を引き起こす可能性があると言う点です。
ただし、確実に検査をしたことにより流産したとの因果関係が明確になっているわけではありません。あくまでも羊水検査をしたことが原因ではないかと言われているだけで、はっきりとした因果関係はわからない部分があるのも事実です。それ故、必要以上に恐れる必要はないと言えます。
最近おこなわれている新型出生前診断についてはどうでしょうか。新型出生前診断の特徴は妊娠10周目以降の妊婦から、血液を採取して検査するのが基本になっています。血液からわかることは、その血液中に浮いているDNAの断片があり、その断片を採取して分析することで、染色体異常があるかどうかを調べていくわけです。
つまり、染色体異常がある場合には非常に有効な診断方法と言えるでしょう。染色体異常があると、ダウン症になりやすいと言われていますので、10周目の段階でこれをおこない結果を出すことができれば、早い段階で堕胎も可能になります。
もちろん堕胎をするかどうかは、妊婦の判断次第と言えるでしょう。この方法は、母体に対してあまりリスクはありません。少なくとも、羊水検査などに比べるとリスクは少なくなっています。
精神的な負担が増える可能性がある
新型出生前診断を利用することで、精神的な負担が増える可能性が高くなります。もし問題がなければよいですが、染色体異常などが発見された場合には、両親が不安に感じ精神的につらい思いをする可能性があります。
ストレスは目に見えませんが、このストレスが胎児に悪影響を与える可能性も否定できません。もし、堕胎せずに産むと判断した場合でも、そのストレスにより切迫流産だけでなく切迫早産をすることが考えられるものです。このように精神的な負担が大きくなる可能性がありますが、いずれにしても両親がしっかりとした気持ちで過ごすように心がければ、そこまで不安を感じる必要もありません。
それ以外では、中絶を助長してしまうといった問題点も考えられます。当然中絶をすることによって母体にも負担がかかることを頭に入れておきましょう。もちろん、どちらを選択するかは夫婦の自由になります。
なにを目的に検査をするのかを明確にする
赤ちゃんが元気で健康に無事に生まれてくることを願うのは当然ですが、出生前診断によって胎児に異常が発見されることも当然あります。
出生前診断を受ける目的がどのようなものであるかをしっかりと夫婦で話し合い考えておくことが大切であり、なにを目的に検査を受けるのかを明確にすることも大切です。
妊娠初期から中期の場合にはエコー検査などを受けられ、それ以降では実際に羊水を採取して検査をするなどそれぞれのタイミングによって受けられる検査が異なります。
万が一人工妊娠中絶をする可能性を考えた検査であれば妊娠してから21週までに決断することが必要であり、更にはもっと前の段階で決断をする必要があります。
カウンセリングを受ける際に医師に分からないことをしっかりと確認しておくことが必要であり、メリット共に危険性がどれくらいあるかを確認しておくことが大切です。
新型出生前診断を利用する場合には、その必要性と問題点を理解しておくべきです。必要性としては、早い段階で染色体異常などの問題点を判断することができるため素早く行動することができるでしょう。特に、中絶をする場合には5カ月目ぐらいまでにしなければならないため、早い段階での判断は非常に重要になるでしょう。
一方で、問題点があるとすれば精神的なストレスが増えてしまうことです。特に異常が見受けられる場合には母親の方にストレスがたまってしまい切迫早産などが起こる可能性も否定できません。このような場合でも、夫婦が冷静に判断をすれば問題点を避けることが可能になります。