出生前診断の受診で紹介状は必要?
妊娠中は、赤ちゃんが元気に育ってくれるだろうかと、毎日不安になることばかりです。妊娠した女性はホルモンバランスの乱れによって、今まで以上に心が落ち着かなくなることばかりかと思います。そんな不安を少しでも減らす出生前診断というものがあります。生まれてくる赤ちゃんのためにも出生前診断について理解しておきましょう。
出生前診断でどんな異常がわかるのか
異常とひとくちにいってもさまざまな症例があります。出生前診断はその中でも、先天性疾患を生まれる前に検査することが可能になります。赤ちゃんの指がくっついて産まれてくるなどの「形態異常」知能が同年齢の子どもより発達または、遅滞するダウン症などを引き起こす「染色体異常」など大きく分けて2種類の疾患が広く知られています。
しかし、生まれる前に症状があると分かったら家族は複雑な心境になるので専門家や人権保護団体などからさまざまな意見があり、検査を行うこと自体が正しいのか論争になるほど重大な問題となっています。お腹の赤ちゃんだけでなく、母親の心理・身体状態に多大な影響を及ぼすことになるので、検査を行う場合は家族と充分に話し合ったうえで慎重に行わなければいけません。
検査を行うことは何もマイナスな事ばかりではありません。異常や病気が確認された場合、それが妊娠中から医師のもとに正しい治療をすることによって治る可能性があるケースもあるのです。
東京近辺では出生前検査に紹介状が必要なのか
地方よりも圧倒的に人が多い東京では、もちろん夫婦も多い計算となります。クリニックも地方より多く、また新しい医療機器も豊富に揃っているところが多いのです。
しかし、問題は料金です。医療保険が効かない出生前検査は自費で行います。全国的に晩婚となっている現代では検査を受けられるのは基本的には35歳以上となっています。しかし年齢制限関係なく妊娠して不安を感じる方に検査を行うことが可能な病院もあります。
また、病院を受診する際に紹介状が必要な病気もありますが、東京にある多くのクリニックでは必要ないところが多いです。デリケートな問題のため、赤ちゃんを迎える家族と担当医としっかり親身になって相談ができるようなところを検討してください。
もし通院することを決めたら、妊娠中はつわりや大きくなるお腹などで今まで以上にクリニックへ通うことが困難になると思われます。東京の中でも、そういった立地の場所はなるべく避けて一人でも通いやすいところがよいかもしれませんね。
どうやって出生前検査をするのか
さて、気になる検査方法ですが基本的には胎盤内にある羊水を採取してDNA検査を行う「羊水検査」が主流となっています。しかしひと昔前は辛い検査を行って調べても、遺伝子異常などの疾患を持つ赤ちゃんは流産してしまう可能性が高いという残念な結果が多いものでした。
現在は、妊娠が分かるぐらいの早い段階(妊娠10週目以降)でお母さんの血液を少量採取するだけで精度の高い検査を受けることができるようになりました。値段は自由診療のため、クリニックによりさまざまですがなかには負担額を軽減してくれるところもあるのでしっかり調べてから受診しましょう。
血液検査でも科学技術が進歩した今は、多くの遺伝子検査でより100%に近い精度の結果を出すことができるようになりました。結果に基づいて、赤ちゃんが生まれた後はどのように治療していくのか、お母さんはどのようにアフターケアをするのか。問題を抱えて解決していくのは家族全員ですから、しっかりと受け止めていきましょう。
出生前診断を受けた多くの家族の方は、「生まれてくる前に赤ちゃんの健康状態を知ることができた」と何よりの安心を確認できたことを肯定的に受け止められたことを感じました。お腹にいる赤ちゃんは、愛し合う二人の間に来てくれる大切な我が子です。悩みや不安を少しでも軽減して、この世に生まれてきてくれたその時は笑顔で迎えられる。そんな家族でいたいものですね。