新型出生前診断を受けられる条件はある?
新型出生前診断(NIPT)ではダウン症や13トリソミーなどの異常を検出するのに役立ちますが、残念ながら現状では誰でも受けられると言うものではありません。幾つかある条件を満たす必要があるのでチェックしていきましょう。
妊娠発覚後いつから検査可能なのか
新型出生前診断を受ける際には、妊娠が発覚したら何時でも大丈夫というわけではありません。しばらく赤ちゃんが成長するのを待つ必要があります。
具体的にいつから可能なのかについては病院・クリニックによって若干の違いがあるようですが、10週目から検査できるとしていることが多いです。これは妊娠初期が用水の量が安定していないことが理由と言われています。
上限の方は18週目くらいまでが適しているとされたりしますから、できれば早期のうちから検討を進めておきたいものです。月齢で言えば2カ月半から半年の間に受けるのが好ましいと言えるでしょう。
なお人工妊娠中絶では12週目以降か否かで手法が変わってきますから、この点にも注意が欠かせません。12週目以降となると死亡届け出なども必要になってきますし、母体への負担も増してきます。
高齢妊娠の方は検査対象に含まれる
妊娠10週目以降と言う条件を満たせば、高齢出産の場合ですと新型出生前診断を受けられるようになっています。何歳から高齢出産になるのかですが、大多数の病院・クリニックで35歳を目安としているようです。高齢出産では統計的に、流産と先天性の障害を持つ子供が生まれるリスクが増してきます。
特にダウン症の子供になる可能性は40歳の方の場合ですと約1%まで高まると言うデータもありました。なお、流産の可能性も高まっていますが、こちらの原因も染色体異常によることが多いと言われています。
このように潜在的なリスクが高いのが高齢出産の特徴なので、一定の年齢に達した場合では検査を検討しておくのが好ましいかも知れません。結果次第で必ずしも人工妊娠中絶を選ぶ必要はありませんが、将来の準備をするためにも早期に知っておくほうが、安心に繋がるのではないでしょうか。
高齢出産以外の条件も幾つかある
高齢出産ではない場合でも、何らかの異常が確認されたり、医師の判断によって新型出生前診断を受けることが可能となっています。若い世代であっても問題が生じていたり、遺伝的にリスクが高いと考えられる場合では、検査の対象になるわけです。
まず、母体血清マーカーテストや胎児エコー検査などで、胎児に染色体異常の危険性が認められた場合には、検査可能となります。母体血清マーカーテストはクアトロテストが有名で誰でも受けやすいのが特徴です。エコー検査では見た目に異常がある場合、染色体疾患を疑う場合があります。
また、ダウン症候群やパトー症候群の他、パトー症候群の赤ちゃんを出産したことがある方も対象です。エドワーズ症候群は18トリソミー、パトー症候群は13トリソミーの別称でも知られています。いずれも先天性の遺伝子疾患で、予後が思わしくないことが大半です。ちなみにダウン症は21トリソミーとも呼ばれます。
後は医師の見解で、先天性異常の疑いがあるときにも検査の対象になってきます。例えば親がロバートソン転座を持っている場合などが当てはまるとされます。いずれにせよ医師の意見をしっかりと聞いて、判断していきましょう。
新型出生前診断を受けるための条件についてまとめてきました。妊娠してから一定の期間経過後、高齢者出産か染色体異常の可能性が高い場合に、受けることが可能です。もしも検査で思わしくない結果になった場合にも、まだ確かになったわけではありません。後で確定検査を受けることでほぼ確実に判断できます。
もしもの場合の判断はご両親にとって難しいものになりえるでしょう。東京では多彩な病院・クリニックがありますが、検査から後のことまで丁寧にサポートしてくれる、信頼できる医師を見つけていくことが大切と言えます。