新型出生前診断を受けるまでの大まかな流れをチェック!
日本では晩婚化が進んでおり、それにともなって出産年齢も高くなっています。最近では30代後半で出産する人も多くなっていますが、高齢出産の定義は35歳以上で初産の場合を指します。高齢出産になると胎児が染色体異常の確率が上がるため、新型出生前診断を受けるかどうかは妊娠出産における大きなポイントです。
もくじ
新型出生前診断の対象者
新型出生前診断を受けることができる人は、どんな人か知っていますか?詳しくご紹介します。
どんな人が対象なのか
新型出生前診断の対象者は35歳以上の妊婦、妊婦健診などで何らかの異常の可能性が見られた場合などに診断を希望する妊婦などが中心です。最近では年齢制限などの制限がなくなり、希望する妊婦であれば診断を受けられるようになっています。
年齢制限がなくなった
最近までは35歳以下でも新型出生前診断を受けたい場合は、無認定の病院であれば診断を受けることができましたが、近年制限が撤廃され若い人でも、制限なく診断を受けることができるようになりました。
新型出生前診断を受けるまでの大まかな流れ
新型出生前診断はどのような流れで行われるのでしょうか。ここでは、受ける際の簡単な流れについて解説します。
診断を受けるにはタイミングが重要
新型出生前診断を受けられるタイミングは限られています。希望する場合は早めに動かないと診断が受けられない場合があるので、注意しましょう。
新型出生前診断は妊娠してから10週目~16周目くらいに診断を受ける必要があります。新型出生前診断で陽性が出た場合、羊水検査や絨毛検査を行って、陽性が確定なのか検査をします。確定検査を経て、妊娠を継続するのか諦めるのか決めなければいけません。
大まかな流れ
・検査する病院を決め、診断を申し込みます。
・病院に行き検査に関する書類を記入したり説明を聞いたりします。検査するのであれば採血してもらいます。
・検査の結果を聞きます。
検査内容で陽性だった場合は羊水検査や絨毛検査でさらに詳しく調べることが多いです。検査結果を聞いて、陽性だったらどうするのかを決めなければいけません。子どもを諦めるという選択をした場合は、人工中絶手術が必要になってきます。
中絶手術が可能なのは妊娠22週未満と決まっているため、陽性という結果が出た後にあまりゆっくり考える時間はありません。もし陽性だったらどうするのかは、新型出生前診断の検査前に夫婦の意志をある程度決めておく必要があります。そのうえで検査に臨みましょう。
新型出生前診断の検査精度はどれくらい?
新型出生前診断の検査制度について詳しく解説します。
新型出生前診断は非確定的検査
出生前診断は、非確定的検査と確定的検査に分けられます。新型出生前診断は非確定的検査に分類されます。新型出生前診断の感度は99%となっており、胎児に疾患がある可能性が高い場合は陽性の判定がでます。しかし、偽陽性といって本当は陰性なのに陽性という判断になってしまう場合があるため、本当に陽性なのかどうか確定検査に進む場合が多くなっています。
確定的検査とは
確定検査で陽性が出ると、胎児に何らか染色体疾患があることがはっきりします。検査は羊水検査や絨毛検査が行われ、これは母親のお腹から子宮に針を刺すため、痛みをともなったり低い確率ですが流産してしまったりする可能性もあります。確定的検査で陽性が出た場合、お腹の中の胎児をお腹の中で育てるのか、育てることはできないと判断し、人工中絶手術をするのかを決めなければいけません。
羊水検査は妊娠15~18週くらいに検査が可能です。早すぎると羊水が少なく、流産の可能性が高くなってしまうため検査の週数は限られます。絨毛検査は妊娠11週~14週くらいに受けることができますが、羊水検査より流産の可能性が高くなっています。
まとめ
妊娠は子どもを望む夫婦にとってうれしい知らせです。しかし高齢出産にともない染色体異常のある子どもがうまれる可能性が高いのも事実です。ダウン症などの染色体異常を持って生まれてくる子どもを、親全員がしっかり育てることができるわけではありません。家庭環境や親の協力、仕事や経済力などをふまえて、染色体異常がある子どもを育てられないため、うむことが難しいという決断をすることもあります。
新型出生前診断は羊水検査などと違い血液検査で診断できるため流産などのリスクがないのが特徴です。高齢出産や遺伝的に不安な人、妊婦健診で異常が見つかった人などは新型出生前診断をするかどうか決める必要があります。妊娠する前に出生前診断について夫婦で相談しておくのがよいでしょう。